お庭の情報/ガーデンライフスタイル vol01 ENTRANCE

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京農業大学造園学科卒業。(株)豊田ガーデン代表取締役、ヘッドガーデンデザイナー。『花遊庭』の企画・設計・監理を行う。日本ガーデンデザイナー協会理事・認定試験講師、英国王立園芸協会会員、日本造園学会会員など多彩に活躍。著書に「花の庭づくり自由自在」(講談社)がある。

エントランスを眺めると、
そこに暮らす家族の雰囲気を感じます。
外に向かって開かれたアプローチガーデンは、
訪れる人はもちろん、行き交う人々の目をも愉しませてくれます。
玄関前のちょっとしたスペースを、
四季折々の草花やガーデンアクセサリーで彩ってみませんか。
これからの季節におすすめの植物や演出の工夫を、
ガーデンデザイナーの第一人者であり、造園家の
天野勝美さんに教えていただきました。

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ワイトガーデン
色とりどりの花が咲き乱れるカラーガーデンに対して、マーガレット、アナベル、カサブランカ、シロタエギク、白いチューリップやシクラメンなどホワイト系統の草花でまとめたガーデン。ガーデニング先進国・イギリスが発祥とされています。純白からクリーム、シルバーと色幅を持たせ統一感の中に美しいグラデーションを演出。

img01_02_01.jpg意外と目立つ郵便受けはエントランスの重要な顔のひとつ。スタイリッシュなポストはどんな玄関にもなじみます。


img01_02_02.jpgヨーロッパの遊び心を感じさせるフラワーネームプレート。セラミックプレートに好みの花の絵柄を焼き付け加工します。

花や緑で彩る、オープンガーデンを。
お客様を迎えるエントランスは、その家の印象を決めます。思わず足を止めたくなるようなアプローチガーデンに出会うと、ちょっとトクした気分になります。近年では人を寄せ付けない重厚な門構えより、花や緑に彩られたオープンな雰囲気が好まれます。

「日本はもともと周囲の山や林などを景観の一部に取り入れる“借景”の庭づくりが主流でした。しかし現代では借りたいような背景は少ない(笑)。そこで、むしろ景色を借りるより貸そうという“貸景(たいけい)”の庭へと発想を転換しつつあります。自分や家族だけでなく、地域も楽しませる心の余裕といえるでしょうね」そう話す天野さん。

また外に向けた庭づくりは、もうひとつメリットがあるといいます。「みんなの視線が集まるから防犯にも強い。もっと見られる意識でエントランスを飾ってほしいですね」。日本の小さなフロントガーデンでは、演出法も限られていますが。「重量のある構造物は簡単に取り替えられませんが、花や緑なら変化をつけやすいでしょう。スーツに、ネクタイやスカーフで雰囲気を変えるのと同じ。幸い日本は四季折々の草花に恵まれていますし、人気のあるパンジー・ビオラ類だけで、少なくとも500種類はありますから」。つまり無限にイメージチェンジが可能ということですね。
「相手は生き物ですから、思い通りにいかないこともあります。無理せず、欲張らずに、どんどんいいものを見てセンスを磨くことが大事です」。“愉しませる玄関”を家族と一緒に季節の草花で彩ってみましょう。

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img_01_03.jpgガーデンオーナメント
さりげないディテールやちょっとした小物が、景観イメージに大きく影響することがあります。アイアンクラフトのガーデンオーナメントで、エントランスにさりげないアクセントを添えて。 

img_01_04.jpgコンテナ
まずは、春ならではの主役になる花を決め、それと相性のいいものを組み合わせていきます。まとまり感を出したいなら、色のトーンを揃えましょう。またはっきりした花色・花形の植物の間に、白い小花を配すと全体のバランスが良くなります。
<使用植物>チューリップ・コルジリネ・クリサンセマム・アフリカンアイズ・アネモネ・ポルト・メラルーカ・ゴールデンアロマ・ハナカンザシ・オキザリス・フナラ

ポストや表札など、
ガーデンを彩る小物選びは重要。

エントランスの演出には、春の庭をそのまま再現したようなコンテナの寄せ植えがおすすめです。多様な組み合わせができるので見る人を飽きさせません。

花や緑だけではありません。実用性とデザイン性を併せもったポストや表札、ライトやオーナメントなど、空間に表情を与えるガーデンアクセサリーは多彩です。
「小物選びは重要です。表札ひとつでも個性や人柄が出ますから」と天野さん。「ポイントは飾りすぎないことです。雰囲気の良いものを選んですっきり飾りましょう」。植物を引き立てるためにも、なるべく色味を抑えたモノトーンのアクセサリーがおすすめです。

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1年中花が愉しめるような、植栽計画がコツ。

通路から門を入って玄関までのアプローチは、家族で丹精込めて育てた花々を多くの人に愉しんでもらう絶好の空間。「庭は人に褒められるとますます綺麗になります。なるべく高い塀や生け垣で囲わずに、外に向けた庭づくりをしましょう」と天野さん。
1年中、花が絶えることのないよう、開花時期の違う植物をうまく組み合わせた植栽計画を立てることや、日当たりを好むもの、半日陰に適したもの、高く上に伸びるもの、横に広がりやすいものなど、植える場所と植物に合った生育条件も考えたいですね。

最後に、子供と一緒にガーデニングが楽しめる、比較的育てやすく管理の楽な植物を教えていただきました。

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注目の集まるエントランス。四季折々の表情を見せてくれる草花を組み合わせてみましょう。

flower01_01.jpgアガパンサス
ユリ科。6~7月に紫または白の小花を球状につける。涼しげで爽やかな雰囲気が魅力。1度植え付けたら数年は手がかからず丈夫。日なたを好むが半日陰でもよく育つ。

flower01_02.jpgガウラ
アカバナ科。白い胡蝶が群れ飛ぶような可憐な花で、ハクチョウソウ(白蝶草)とも呼ぶ。6~7月をピークに10月頃まで咲き続ける。草丈が60~150cmになるので支柱を。

flower01_03.jpgヘメロカリス
ユリ科。5~6月にユリ科特有の6弁の大きな花を咲かせる。花色は多彩。朝開いて夕方にはしぼむ1日花だが次々に咲くので長く楽しめる。寒暖に強くどこでもよく育つ。

flower01_04.jpgオオデマリ
スイカズラ科の落葉低木。5~6月、アジサイ似の白い大きな手まり状の花をつけ紅葉も楽しめる。枝は水平方向に伸び横張りが大きい。日なたから半日陰に植える。

flower01_05.jpgヒュウガミズキ
マンサク科の落葉低木。樹高2~3m。枝が多く分岐し自然に半球状の樹形に。3~4月に黄色の小花を咲かせる。日なたを好みとても丈夫だが乾燥を嫌うので注意。

flower01_06.jpgミツバツツジ
ツツジ科の落葉低木。4月頃に紅紫色の花が咲いてから葉が開く。刈り込みより自然樹形に。日当たりを好むが半日陰にも耐える。水はけと水もちのよい酸性土に植える。

flower01_07.jpgアメリカハナミズキ
ミズキ科の落葉中高木。4~5月に開花。花のように見えるのは4枚の白いガク。秋には真っ赤に紅葉し紅い実をたくさんつける。花芽を切らないよう剪定に注意。

flower01_08.jpgギンヨウアカシア
マメ科の常緑中高木。銀灰色の葉が美しい。3~4月に房状の黄色の小花をつける。成長が非常に早く根が浅いので、花が終わる4月頃早めに剪定。日当たりを好む。

img_01_06.jpgガーデニング・ミュージアム 花遊庭〈撮影・取材協力〉
庭で過ごす豊かさを実感し、ガーデニングの喜びを知ってほしいと平成6年に開園。敷地4,300㎡、和洋19のテーマガーデンには、庭づくりのヒントが満載。「ウチほど多くの草花を枯らした造園会社や園芸店は珍しい」という天野オーナーの言葉は、ガーデニング文化の草分けとしてより良い庭づくりを探究してきた証です。
〒473-0902 愛知県豊田市大林町1-4-1
TEL:0565-24-7600 URL:www.kayutei.co.jp/

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