1.なぜ「ヴィコ」が生まれたんでしょうか?ANSWERシンプルな暮らしを求める世代に響くポストを創りたかったんです。
これから「初めて家を建てよう」という方って、昔とはモノの選び方が変わってきている世代だと思うんです。
「ミニマリスト」に代表されるように、モノを持つことへの憧れが薄れ、
「背伸びしないで、自分に本当に必要なもの」をきちんと考えて
購入するという考え方に注目が集まっています。
買い物をする時も、多くの情報を集めて比較。迷ったら「やめる」という選択肢を選びます。
そうやって、永く愛せる、本当に納得がいくものを選び抜いていくんです。
それは、モノ社会に疲れていたり、漠然とした将来への不安が影響して、
よりシンプルな暮らしへのニーズが高まっているからかもしれませんね。
そんな、不要な消費をしない世代に選ばれるポストはどうあるべきなのか、と考えた時、「ちょうど良い」がキーワードでは?と思ったんです。
デザイン、機能、価格が「ちょうど良く」自分の暮らしにフィットするものが、単体でインパクトのある商品よりも響くのではないかと。
そこで、シンプルなデザインに気の利いた機能がさりげなくついた商品を手頃な価格帯で開発することを考えました。
暮らしに身近な家具に求められるのは、美しさはもちろん、「どんなライフスタイルの人が使うか」や
「家具そのものの使い心地」そして「部屋とのコーディネートのしやすさ」の調和を図ること。
「ヴィコ」の開発はこれを応用して考え、本当に必要な要素だけを詰め込んでいきました。
近年、共働きの世帯が増加し、
忙しい毎日の中で
ちょっとした空き時間を利用した
ネットショッピングが定着しています。
その影響から利用が増加している
大型郵便物(メール便)の
対応は必須でした。
毎日使うものだから、楽に簡単に郵便物を取り出せるように考えました。
埋込みタイプのヴィコ BIは取出口蓋を下に開くよう設計し、蓋を手で支えたり、かがんだりする必要をなくしています。
また、壁付けタイプのヴィコ WHは郵便物が前に倒れにくくなるようストッパーを設けました。
リビングの棚やソファを選ぶように、
ヴィコは、住宅と安心してコーディネートできるようあえて個性を主張していません。
「建物は建物」「外構は外構」ではなく、
全体を見据えた広い視野で「外観」をデザインできるポストです。
2.デザインはどのように決めましたか?ANSWER デザインコンセプトは「箱」。
今の住宅デザインを研究し、「ちょうど良い」デザインを目指してたどり着いたのは「程よくシンプル、程よくリラックス」。
まずはシンプルさを極めるため、華美な装飾をとことんそぎ落とし「箱」をつくりました。
そこに馴染み感を少しずつ加え、「ちょうど良さ」「程よさ」を追求していったんです。
3.色にもこだわりがあるそうですね!ANSWER 建築を意識したバリエーションにしました。
「木目調」と「マットカラー」で展開しています。
木目調は、玄関ドアや、軒下等に使われる
羽目板とコーディネートしていただけます。
マットカラーは、住宅外壁の仕上げ材や金属サッシなどを
意識して、無彩色でまとめました。
全面木目にすることも検討しましたが、あえてステンレスの表情を残しました。
木目やマットカラーのやわらかなタッチと金属のシャープさが程よくミックスされているのが、今っぽくて「ちょうど良い」デザインなんです。
4.「ヴィコ」の名前の由来は?ANSWER エクステリアの可能性を広げるという想いを込めました。
私の尊敬するイタリアのモダン建築家
“ヴィコ・マジストレッティ”から名前をとりました。
家具デザイナーでもあった彼は革新的な商品を次々と生み出し、
家具の可能性を広げたと言われています。
「ヴィコ」も、建築の一部としてエクステリアの可能性を広げる
存在になってほしいという想いを込めて、その名前を冠しました。
5.ヴィコをどのように育てていきたいですか? ANSWER 大型ポストを“あたりまえ”に。
「ちょうど良い」にとことんこだわったポストは、
社内から「個性が無さすぎるのでは」という声もあり、大きな挑戦でした。
けれど、お客様に初めてヴィコに触れていただけた展示会で「こういうポストが欲しかった!」との声をいただけ、
特に設計に携わる方からは「住宅デザインに溶け込む」という点を評価いただくことができ、
私の想いがカタチにできたことがとても嬉しいです。
今、社会的な背景もあって注目される大型ポストですが、
機能性だけではなく、デザイン性も認められるようになることで、「大型ポストをつけるのがあたりまえ」になっていくのでは。
ヴィコには、そんな大型ポストを引っ張っていく存在になってほしいですね!