UNISON

Vico ヴィコ

ユニソンの舞台裏 開発者インタビュー

4月に発売したばかりのメール便ポスト「ヴィコ」。 その開発秘話を開発者である平松に聞いてきました! デザイン性と機能性を両立した「ヴィコ」の 誕生を紐解くと、隠れた魅力が見つかりました。

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1.なぜ「ヴィコ」が生まれたんでしょうか?ANSWERシンプルな暮らしを求める世代に響くポストを創りたかったんです。

これから「初めて家を建てよう」という方って、昔とはモノの選び方が変わってきている世代だと思うんです。

「ミニマリスト」に代表されるように、モノを持つことへの憧れが薄れ、

「背伸びしないで、自分に本当に必要なもの」をきちんと考えて

購入するという考え方に注目が集まっています。
買い物をする時も、多くの情報を集めて比較。迷ったら「やめる」という選択肢を選びます。
そうやって、永く愛せる、本当に納得がいくものを選び抜いていくんです。

それは、モノ社会に疲れていたり、漠然とした将来への不安が影響して、
よりシンプルな暮らしへのニーズが高まっているからかもしれませんね。

そんな、不要な消費をしない世代に選ばれるポストはどうあるべきなのか、と考えた時、「ちょうど良い」がキーワードでは?と思ったんです。

デザイン、機能、価格が「ちょうど良く」自分の暮らしにフィットするものが、単体でインパクトのある商品よりも響くのではないかと。

そこで、シンプルなデザインに気の利いた機能がさりげなくついた商品を手頃な価格帯で開発することを考えました。

 メール便ポスト  ヴィコ

「家具発想」から生まれた 「ちょうど良い」ポイント


暮らしに身近な家具に求められるのは、美しさはもちろん、「どんなライフスタイルの人が使うか」や

「家具そのものの使い心地」そして「部屋とのコーディネートのしやすさ」の調和を図ること。

「ヴィコ」の開発はこれを応用して考え、本当に必要な要素だけを詰め込んでいきました。

イマドキの暮らしを送る人に 大型郵便物をいつでも受け取れる


近年、共働きの世帯が増加し、
忙しい毎日の中で
ちょっとした空き時間を利用した
ネットショッピングが定着しています。
その影響から利用が増加している
大型郵便物(メール便)の
対応は必須でした。


スムーズな使い心地 余分な動作をなくすための気配り

毎日使うものだから、楽に簡単に郵便物を取り出せるように考えました。
埋込みタイプのヴィコ BIは取出口蓋を下に開くよう設計し、蓋を手で支えたり、かがんだりする必要をなくしています。
また、壁付けタイプのヴィコ WHは郵便物が前に倒れにくくなるようストッパーを設けました。


大切な我が家とコーディネート 住宅にそっと溶け込むような佇まい

リビングの棚やソファを選ぶように、
ヴィコは、住宅と安心してコーディネートできるようあえて個性を主張していません。
「建物は建物」「外構は外構」ではなく、
全体を見据えた広い視野で「外観」をデザインできるポストです。

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2.デザインはどのように決めましたか?ANSWER デザインコンセプトは「箱」。

今の住宅デザインを研究し、「ちょうど良い」デザインを目指してたどり着いたのは「程よくシンプル、程よくリラックス」

まずはシンプルさを極めるため、華美な装飾をとことんそぎ落とし「箱」をつくりました。
そこに馴染み感を少しずつ加え、「ちょうど良さ」「程よさ」を追求していったんです。

程よくテーパーをかけた筐体や、コーナー部分の 絶妙なR等、そっけないデザインにならないよう、 ちょっとした馴染み感を重ねていきました。 実は、実際の大きさよりコンパクトに見せる効果も。

ファイルなどの「INDEXタグ」を連想させる デザインの手掛かり。日常で利用するフォルムにすることで、 自然と指が誘導されるのが狙いです。また、開くときにポストを ひっかいてしまうこともなくなるので、結果的には スムーズな取出し(=無駄のない動作)にもつながりました。

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3.色にもこだわりがあるそうですね!ANSWER 建築を意識したバリエーションにしました。

「シャインチーク」色の モデルは“世界3大銘木”として 数えられるチーク材。 船にも使われる丈夫さと 美しさを併せもった木です。「木目調」と「マットカラー」で展開しています。
木目調は、玄関ドアや、軒下等に使われる
羽目板とコーディネートしていただけます。
マットカラーは、住宅外壁の仕上げ材や金属サッシなどを
意識して、無彩色でまとめました。

全面木目にすることも検討しましたが、あえてステンレスの表情を残しました。

木目やマットカラーのやわらかなタッチと金属のシャープさが程よくミックスされているのが、今っぽくて「ちょうど良い」デザインなんです。

玄関ドア等、建物のアクセントの色にあわせて使える カラーを集めました。

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4.「ヴィコ」の名前の由来は?ANSWER エクステリアの可能性を広げるという想いを込めました。

私の尊敬するイタリアのモダン建築家
“ヴィコ・マジストレッティ”
から名前をとりました。

家具デザイナーでもあった彼は革新的な商品を次々と生み出し、
家具の可能性を広げたと言われています。
「ヴィコ」も、建築の一部としてエクステリアの可能性を広げる
存在になってほしいという想いを込めて、その名前を冠しました。


ちなみに、「ヴィコ WH」の“WH”は壁掛け=“Wall Hanging(ウォール ハンギング)”、 「ヴィコ BI」の”BI”は埋込み=“Built in(ビルト イン)”の略です。

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5.ヴィコをどのように育てていきたいですか? ANSWER 大型ポストを“あたりまえ”に。

「ちょうど良い」にとことんこだわったポストは、
社内から「個性が無さすぎるのでは」という声もあり、大きな挑戦でした。

けれど、お客様に初めてヴィコに触れていただけた展示会で「こういうポストが欲しかった!」との声をいただけ、
特に設計に携わる方からは「住宅デザインに溶け込む」という点を評価いただくことができ、

私の想いがカタチにできたことがとても嬉しいです。

今、社会的な背景もあって注目される大型ポストですが、
機能性だけではなく、デザイン性も認められるようになることで、「大型ポストをつけるのがあたりまえ」になっていくのでは。
ヴィコには、そんな大型ポストを引っ張っていく存在になってほしいですね!