UNISON

サビジ[ai]透水

ユニソンの舞台裏 開発者インタビュー

インタビュアーの私が、初めてサビジ[ai]透水を見たときの印象は「良い色だな」でした。
                                              それもそのはず。開発にあたっては色への強いこだわりがありました。
                                              サビジ[ai]透水はどのようにして生まれたのか、開発に込められた想いをインタビューしました!

1.サビジ[ai]透水が生まれた背景を教えてください。

“日本らしさ”を再認識できる商品をつくりたい。

時代と共に、日本の住宅には南欧風やシンプルモダンなどの様々なデザインが取り入れられ、
かつての日本家屋のまちなみは、都市部においてはほとんど見られなくなりました。
それは仕方のないことなのかもと感じる一方で、観光で訪れた外国で、その街ならではの“まちなみ”を楽しむように、
日本を訪れた海外の方にも、もっと日本らしさを感じてもらえる街にしたい!と思っていました。


そこで、“日本らしさ”を再認識できるような商品をつくれないかと考えたのが始まりです。
多くの方に日本っていいなと感じていただきたかったので、あるターゲット層に向けではなく、
誰にでも使いやすい商品にしたいと考えていました。


まずイメージしたのは、“三和土(たたき)”や“天然石”です。
古くから日本の住宅に馴染みのある、三和土(たたき)や天然石の風合いをコンクリートで表現することで、
日本らしさが感じられるアイテムになるのではないかと考えました。

※三和土(たたき):石灰・赤土・砂利などに苦塩(にがり)をまぜ、水を加えて練り固め、叩き固められた土間。




2.色にとてもこだわったと伺いました。

何年経っても飽きがこない色を。

江戸時代に生まれた、四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)という染色に関する言葉があります。
幕府によって、町人の着る服や色などに限定する規制がかけられた際に、
町人たちが工夫を凝らして、茶系色、鼠系色に微妙な色調を生み出しました。
日本人は昔から色に敏感で、みんなが本質的に「良い」と共通して感じる色があるように思います。


今回サビジ[ai]透水では、日本人が共通して良いと感じる色=“日本らしさ”を感じる色にこだわり、
何度も試作を繰り返しました。
絶妙な色を作り出すのが難しいポイントでした。
大変でしたが、「なんだか懐かしく感じる」「何年経っても飽きがこない」そんな色が
実現できたのではないかと思っています。

アースカラーの優しい色合いは、色んなシーンや場所に合わせやすいので、
メインのアプローチに使ってもらうのも良いですし、
空いたスペースを埋めるために敷くのも良いと思います。
ぜひ気軽に使っていただけたら嬉しいです。


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3.伝えておきたいサビジ[ai]透水の魅力は?

和モダンの住宅にピッタリです!

インターロッキングブロックで多いのは、200×100mm サイズですが、
サビジ[ai]透水では300×100mmを採用しました。
それは、庇(ひさし)や縦格子の建具(たてぐ)など、
縦横のラインが強調される日本家屋のデザイン要素や、
間口の広い横長の日本家屋そのものに合わせやすくしたためです。
和モダン住宅にはピッタリの商品だと思います。

ちなみに、100角は破れ目地などで並べた際にできる、端部の隙間を埋めるアイテムとして使われがちですが、
個人的には100角だけで敷くのも、300×100mmのスタイリッシュさよりも
親しみやすさが増しておすすめです。



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4.伝えておきたいサビジ[ai]透水の魅力は?

色んな使い方を試してみて!

2つあると考えています。まず1つ目は、「再現性の追求」です。
これまでも、石調、木調などのコンクリート製品を発売してきましたが、
より本物と見間違えるほどの表情を目指していきたいと考えています。

例えば、天然石を採掘できる量には限りがありますから、
今後、石が取れなくなって価格が上がってしまうと、天然石は使いづらくなるでしょう。
そんな時に利用できれば、コンクリートの価値は上がると考えています。
だからこそ、「再現性の追求」は今後も積極的にチャレンジしていきたい課題です。


2つ目は、「素材感の追求」です。
「再現性の追求」とは相反するようですが、コンクリートならではの素材感を追求したいとも考えています。

まだまだコンクリートはデザインを加えることで評価される傾向にあり、
製造時に発生するバリや詰まりムラなどは、
強度上問題がなくても不良品としての扱われてしまうことがあります。
けれど、それこそがコンクリートのならではの表情なのです。
それをおもしろい!と感じてもらえる時代にしていきたいですね。

コンクリートの挑戦はまだまだ続きます!

2024.4.1更新