UNISON

エリダ

ユニソンの舞台裏 開発者インタビュー

天然石のような趣きを醸し出す組積材「エリダ」。そのナチュラルな味わいを持つ意匠に込められた想いや、おすすめの使い方について、開発者にインタビューしました!

1.特徴的な意匠の「エリダ」が誕生した背景を教えて下さい。

自然を写しこんだコンクリートを目指しました。

最近の住宅意匠のトレンドや雑木の庭の人気を受け、そこにコンクリートが入るとどんな世界が
広がるんだろう?という期待感が大きくなっていました。


それは、人工物でありながら、どこか風合いのある「コンクリート」という素材が好きだから。
ステラシリーズの開発に携わる中で、コンクリートの可能性はまだまだ広げられる!とも感じていました。


そこで、天然石や植栽など自然に存在しているものに『調和する』アイテムとして、
天然石をモチーフとしたコンクリートブロック「エリダ」の開発をスタートしました。


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“石の存在感”を写した表情ができるまで。

気を付けたのは、天然石に似せることをせず、
「コンクリートらしさを残す」こと。
大自然の中で調和している人工物を実現したかったからです。


そこで目指したのは、石そのものではなく
“石らしさのあるコンクリートブロック”という曖昧な表情。

物の表面にできる影や光の映り込み方は、素材や質感によって異なります。
デッサンも同じだと思いますが、影を似せることで、
その物の表情に近づけることができるのです。

エリダでは、石っぽさを表現するために、あえて平坦な影でなく
ぼそぼそっとした感じの影を表現することで石っぽさを出すようにしました。

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「ザラグレー」はライン意匠をグレー色に絞り、かすれやとぎれによって石の持つ自然な影を表現しました。「ラナグリーン」は石の持つ色合いを重視。出雲石など、青緑系の色を持つ天然石をイメージし、絶妙な濃淡のバランスで石らしさとコンクリートらしさの調和を狙いました。

それぞれ数種類のパターンをつくることで、意匠に偏りが出ず、
そのちょうどいいバランスが自然に調和する一因になっています。

2.新しい表情を作りだす苦労はありましたか?

これまでの化粧ブロックとの違いを伝えるのが大変でした。

実現したいイメージが明確にあったのと、これまでのステラシリーズの開発で研究を重ねた成果もあり、
思い描いた表情をカタチにする作業は想像よりもスムーズに進みました。


大変だったのはここからで、試作品を社内で発表した時や発売当初は、「リゲルの色違いに見える」「どうやって使うのか想像できない」
といった声があがり、これまでのブロックとの違いや、使用イメージを伝えるのに苦労しました。


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ですが、展示会で植栽と組み合わせたシーンでご提案したところ、「単品を見て感じてたイメージと全然違って、空間に自然と馴染むんだね」「植栽との組み合わせがキレイ」という声がいただけ、狙っていた通りの効果が生まれてほっとしています。
エリダは単体で見るよりも、積んだ時や植栽と組み合わせた時に魅力が高まるということにも気づきました。

3.おすすめの使い方を教えて下さい。

大切なのは「組み合わせ」です!

自然の中に調和することを狙った商品なので、天然石や植栽と組み合わせていただくことで表情が活きてきます。
雑草でも良いので、できるだけ自然の中に佇むように意識していただきたいですね。
また、雑木の庭の人気の中で、天然石のニーズも高まっていますが、天然石と併せてエリダを使っていただければ、費用を抑えることもできます。


エントランスで、天然石と一緒に使っていただくも良し、庭の目隠しとして植栽と組み合わせていただくも良し。
プラン次第で、空間のポイントにも、引き立て役にもなります

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4.「コンクリートの可能性」の追求は、まだまだ続きそうですね!

選ぶ楽しさをもっと提供していきたいです。

コンクリートの表現力を高めることで、コンクリートブロックを「安さ」だけでなく
「住宅と合っている」「空間のポイントになる」などの
ポジティブな観点から選んでいただけるようになる、と思っています。


これからも、使い方やイメージを膨らませる「想像力」とそれをカタチにする「技術力」で
コンクリートでできることを広げていきたいです!