UNISON

フォトギャラリーPHOTO GALLERY

ミライクル2023年入賞作品

デザインアワード

商業施設

ゴールド賞

評価ポイント

建築家・伊礼氏より

建築家・伊礼氏より

商店街の中に突如現れる緑豊かな店舗・・・元々の商店街のコンセプトを引き継ぐように展開された仕事が成功の元だと思います。内部と外部が入り混じり、公と私が入り混じるさまが魅力的です。

造園家・荻野氏より

造園家・荻野氏より

当時福山商店街の改修に携わったこともあり、UID前田氏の思いが波及したような緑の空間で大変嬉しく思う。商店街への緑の提供やレンタルスペースなど、地域に対してオープンな空間の使い方が素晴らしい。緑を近く感じるためのより自然な仕上げの室内緑化に挑戦する姿勢も高く評価したい。

応募者の声

この度はこのような名誉ある賞を頂き大変光栄です。ありがとうございます。

この現場は広島県で2番目の都市である福山市の駅前から徒歩8分の場所にある本通商店街の一角にあります。
弊社の拠点は郊外に構えておりますが、緑を通じて福山駅前のまちづくりに携わるようになり、この夏に駅前へ出店しました。

商店街に入らせて頂く上でまず商店街組合の方々との面談があり、その中で商店街の歴史や文化も教えて頂きました。

この商店街は30年前につくられた商店街ですが時代の流れとともに往々に疲弊。
そんな中、2016年にアーケードを撤去する大改修工事が行われました。
以前はアーケードがありシャッターの閉まった暗い通りでしたが、現在は一変し自然豊かな明るい通りとなっています。

また、福山駅に隣接する場所に福山城がありますが、
本通りという名の通り、当時は城下町の中でもメインストリートだったため身分の高い商人が集まった通りでした。
その名残が現在も少し残っており、駅前の中でも少し落ち着いたゆっくりとした時間の流れる通りとなっています。

そのような背景がありますので、単に店舗を構えるというよりは
何かまちの一つになることで、人の賑わいや循環を生み出しながら次世代に歴史や文化を継承できればな・・と思いました。

計画する上でテーマを2つ設けました。
「化学反応」と「自然循環」

化学反応は人と人とが交わることにより、新しい発想が生まれる場所になったらな・・と。
自然循環は人と人とが森のように補い合える関係性を生み出せるきっかけになったらな・・と。

その2つのベースをカタチにするために
他の商店街にあったレストランのシェフにお声がけし、庭屋とレストランとのシェアを試みました。
異業種のシェアによる化学反応と両商店街の自然循環を図るためです。

具体的に設計する上では
商店街の皆様が通りの緑を大切に管理されてる様子がありましたので
その自然と人との空気感を店内に取り込むことで、商店街との一体感が出るよう心掛けました。

通りから順番に、エントランス、森スペース、レストラン、うら通り・・

日中、森スペースはフリースペースとし
通りに面した入口をオープンにすることで、通りを歩かれる方々が自由に出入りできるようにしました。

森を抜けたらレストラン。
森スペースには自然の木々や小川が流れており魚が泳いでます。

レストランからも森スペース越しの商店街の緑が眺めれるようになっており
お料理をより一層楽しめる空間としています。